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海外観光客にアプローチするレンタカー販売術|ホームページとOTAを使った効率的な集客方法

2025.1.10

海外観光客の増加に伴い、地方都市や観光地でレンタカー需要が急増しています。
しかし、海外観光客にリーチするためには、彼らの旅行計画や検索習慣に合った販売戦略を構築する必要があります。

今回の記事では、「自社サイトの強化」「日本のOTA活用」「海外のOTA活用」の3つの柱を中心に、具体的な実践方法を解説します。

この記事で紹介する手法を組み合わせることで、集客力を向上させ、より多くの顧客にアプローチできるようになります。

自社ホームページを強化する

自社ホームページを強化する

自社ホームページを強化することは、レンタカー事業の集客力を高め、OTAに頼りすぎない収益モデルを築く上で重要なステップです。

特に、外国語対応やSEO対策を意識することで、海外観光客を効率的に取り込むことが可能になります。

この章では、IT初心者にもわかりやすい形で、自社サイトの強化方法を解説します。

外国語表記の精度を高めることの重要性

海外観光客が自社サイトを訪れた際に、自国の言語でわかりやすく正確な情報が提供されていることは信頼感の基盤となります。

例えば、国際運転免許証という日本特有の単語も、英語では「International Driving Permit」現地発行の運転免許証と日本語翻訳が必要な台湾の場合、「公式日本語訳」を中国語(繁体字)では「官方日文翻譯」など、ターゲット市場の言語に適切に翻訳する必要があります。

さらに、ターゲット市場に特化したコンテンツの提供も効果的です。

たとえば、海外観光客向けに、主要観光地の地図を外国語表記で掲載することで、旅行計画をサポートできます。

外国語表記の正確性を確保するだけでなく、ターゲット市場ごとの旅行スタイルやニーズに合わせた情報提供を行うことで、サイトの利用価値をさらに向上させることが可能です。

>>参考記事:国際運転免許証保持者向けの注意事項

SEO施策とキーワードの活用

SEO(検索エンジン最適化)は、自社ホームページのアクセスを増やし、予約につなげるための基本的な取り組みです。

これは、検索結果で上位に表示されるようにサイトを改善する手法を指します。
SEOを効果的に活用することで、多くの人にサイトを見つけてもらいやすくなり、訪問者数や売上の向上が期待できます。

また、ターゲット層に合わせたキーワード選定が成功の鍵を握るポイントです。特に海外市場を狙う場合、ターゲット言語でのキーワードを正確に選ぶことが重要です。

たとえば、英語圏の観光客は「car rental」「rent a car」といった検索ワードをよく使用します。
一方、台湾市場では「租車」(レンタカー)というキーワードが頻繁に使われており、こうした地域ごとの検索行動を分析することが効果的です。

Googleトレンドを活用したキーワード選び

各地域ごとのキーワードは、Googleトレンド(Google Trends)を活用して調査することで、地域や市場ごとの人気検索ワードを特定することができます。
たとえば、以下のリンクを参照することで、検索頻度の動向を確認できます。

Googleトレンド:car rental
Googleトレンド:租車

SEO対策として、これらのキーワードをタイトルや説明文に自然に盛り込むことで、検索結果での順位を向上させ、海外観光客にサイトを見つけてもらいやすくすることが可能です。

また、定期的にキーワードを見直すことで、トレンドの変化に迅速に対応することも重要です。

目で見て伝わる分かりやすさ

オキナワレンタカー|セルフチェックインの流れ(英語)
オキナワレンタカーHP引用

外国語表記だけでなく、ビジュアル面での工夫も重要です。
顧客がすぐに情報を理解できるよう、シンプルでわかりやすいアイコンや画像を活用しましょう。
例えば、運転免許の種類や車両のサイズを示すアイコンを使うと、言語に頼らずに情報を伝えることができます。

また、予約手続きや利用方法を図解や写真で説明することで、顧客の不安を取り除く効果があります。
特に海外観光客にとって、視覚的に明確な情報は安心感を与える重要な要素です。

>>参考:オキナワレンタカー|セルフチェックインの流れ(英語)

多様な決済方法を導入

海外観光客が安心して予約を進められるように、幅広い決済オプションを用意することは欠かせません。

主要なクレジットカード(VisaMasterCardAmerican Expressなど)はもちろんのこと、台湾市場ではJKOPAY、韓国市場ではKakaoPayといった地域特有の決済手段に対応することが推奨されます。

これは、各市場で普及している決済方法が異なるため、顧客が普段使い慣れた方法で支払いを行える環境を整えることが、利用のハードルを下げる要因となるからです。

各国のニーズに応じた決済方法への対応は、顧客満足度を大きく左右します。
特に欧米市場においては、PayPalStripeといったオンライン決済の導入が、予約率向上に寄与する可能性が高いとされています。

こうした多彩な決済手段を導入することで、国際的な顧客層に対応できる柔軟性を確保できます。
また、多様な選択肢を提供することは、海外観光客に「このサービスは自分のニーズを的確に理解している」という安心感を与え、利用の意欲を高める効果もあります。

>>参考:インバウンド対応キャッシュレス

自社ホームページ|初心者でも取り組みやすい改善策

自社ホームページ|初心者でも取り組みやすい改善策

初めて自社ホームページを運営する方でも取り組みやすい方法として、以下のポイントを押さえておきましょう。

予約フローの簡略化

予約の手順が複雑だと、海外観光客が途中で離脱してしまう可能性があります。そのため、予約画面は直感的で使いやすいデザインを目指しましょう。

例えば、入力項目を最小限に抑え、「予約日」「返却日」「車種」といった基本情報だけを入力させるシンプルなフォームを設置します。

次の画面では、追加オプションや料金プランが確認できるようにするなど、ステップごとに明確なナビゲーションを提供することが重要です。

また、「予約確認」ボタンを大きく目立たせることで、手続きを完了しやすくする工夫も有効です。

>>参考:オキナワレンタカー|レンタカー予約ページ

FAQページの作成

海外観光客にとって、初めて利用するサービスには多くの疑問がつきものです。
これらの疑問を事前に解決できるFAQページを作成することで、顧客が安心して予約を進められるようになります。

例えば、以下のようなよくある質問をわかりやすく回答形式で掲載します。

  • Q.免許証は必要ですか?」
    → 「国際運転免許証が必要です。詳しくはサポートページをご覧ください。」
  • Q.料金に保険は含まれていますか?
    → 「基本プランには保険が含まれています。追加の補償オプションも選択可能です。」
  • Q.子ども用シートは借りられますか?
    → 「オプションでご用意しています。予約時に選択してください。」

海外観光客が自分で問題を解決できるようにすることで、問い合わせ件数を減らすと同時に、利用者の満足度を高める効果が期待できます。

>>参考:オキナワレンタカー|FAQ

国内・海外レンタカーOTAサイトの比較

国内・海外レンタカーOTAサイトの比較

レンタカー業界では、OTA(オンライン旅行代理店)の活用が集客力に直結しています。

国内の観光客に加えて、海外観光客を効果的に取り込むには、国内OTAと海外OTAの違いや特性を理解し、それぞれの予約サイトを最大限に活用することが重要です。

この章では、国内・海外の主要レンタカーOTAサイトを比較し、それぞれの活用法を具体的に解説します。

国内OTAの特性

国内OTAは、日本人観光客にとって信頼性が高く、地方観光地での集客に優れています。
楽天トラベルじゃらんといった予約サイトは、地元の特産品やイベント情報を絡めたキャンペーンの掲載に適しており、地域密着型のプロモーションに効果的です。
さらに近年では、楽天トラベルが英語、韓国語、中国語(繁体字)に対応した多言語サービスを開始するなど、国内OTAもインバウンド市場への対応を強化しています。
このような多言語対応は、海外観光客にとって安心して利用できる予約環境を提供するだけでなく、地方への観光客誘致にもつながっています。
特に、地方都市や観光地でのレンタカー利用の促進において、国内OTAの存在感がますます高まっています​。

>>参考:楽天トラベル、レンタカーを多言語化

海外OTAの特性

海外OTAは、国際的な顧客層をターゲットにした集客に適しています。
ExpediaBooking.comは、英語をはじめとする多言語対応が整備されており、世界中の旅行者にリーチすることができます。

特にBooking.comでは、旅行者が目的地で体験したいアクティビティを含めたパッケージを検索できるため、レンタカーを含むプランをセットで提供することで効果的にアプローチできます。

アジア市場においては、Klookが有力です。Klookでは、台湾や香港、シンガポールの旅行者から特に高い支持を得ています。

>>参考:OTAとは?訪日外国人観光客の集客に欠かせない海外OTAの種類とメリット

国内・海外OTAの比較と使い分け

国内OTAと海外OTAの大きな違いは、主なターゲット層と対応言語にあります。
国内OTAは日本人観光客を中心に信頼性が高く、地方観光地や地域密着型のプロモーションに適しています。

一方、海外OTAは多言語対応や国際的な決済機能を備えており、海外からの観光客を効果的に取り込むことができます。

たとえば、地方のレンタカー事業者が楽天トラベルやじゃらんで「地域割引キャンペーン」を実施し、国内観光客を呼び込む一方で、ExpediaやKlookを活用して、海外観光客向けに「多言語ページ」を構築することができます。

このように、ターゲット市場に応じてOTAを使い分けることが、集客力の最大化につながります。

自社ホームページと国内・海外レンタカーOTAの活用法

自社ホームページと国内・海外レンタカーOTAの活用法

レンタカー業界で収益を最大化するには、自社ホームページ、国内OTA、海外OTAという3つの販売方法を適切に使い分けることが重要です。

それぞれの特徴を理解し、相互補完的に活用することで、効率的な集客と収益向上が期待できます。

自社ホームページの特徴

自社ホームページは、OTAに比べて販売手数料が不要で、自由にブランディングを行える点が魅力です。多言語対応のページを作成すれば、海外観光客を直接取り込むことができ、利益率の向上にもつながります。

また、リピーター向けに会員プログラムや特別割引を提供することで、顧客のロイヤルティを高めることが可能です。

ただし、より効果を出すためには、広告費をかけて宣伝する必要があります。
また、検索結果で上位に表示させるための継続的なSEO対策が求められます。

国内OTAの特徴

楽天トラベルやじゃらんなどの国内OTAは、地域密着型のキャンペーンに適しており、地方観光地での集客に強みがあります。

これらの予約サイトは日本人観光客からの信頼が厚く、レビュー機能を活用することで新たな顧客の獲得が可能です。

特に楽天トラベルではポイントキャンペーンが人気で、短期間での予約促進に役立ちます。
ただし、OTA利用には販売手数料が発生するため、利用する際は利益率を考慮する必要があります。

海外OTAの特徴

海外OTA(Expedia、Klook、Booking.comなど)は、多言語対応や国際的な決済手段を備えており、海外観光客を取り込むために欠かせない販売方法です。

例えば、Klookはアジア市場で高い認知度を誇り、台湾や香港の旅行者をターゲットに効果的な集客を行っています。

一方、Booking.comは欧米市場向けの露出が強みで、幅広い顧客層にリーチ可能です。
高額な手数料が課題ですが、掲載内容の品質(詳細な車両情報や利用可能なオプション)を高めることで予約率を向上させることができます。

効果的な活用戦略

3つの販売方法はそれぞれ異なる役割を持つため、併用することで相乗効果を発揮します。

例えば、国内OTAを活用して日本人観光客を集客し、海外OTAでインバウンド需要を取り込みます。
その後、獲得した顧客を自社ホームページに誘導し、リピーターになってもらうことが理想的な流れです。

こうしたお客様を複数の販売方法でつなぎとめる仕組みを作ることで、初期の集客をOTAに依存しながらも、最終的な利益率を最大化し、持続的な収益基盤を構築することが可能です。

さいごに

インバウンド対応を強化した新たな市場へのアプローチ

海外観光客への効果的なアプローチには、自社ホームページの整備OTA活用のバランスが鍵となります。

自社ホームページでは、直接予約による利益率向上や独自のブランド価値の訴求が可能です。
一方、OTAを活用することで、広範な顧客層にリーチし、新規顧客の獲得につなげることができます。この2つの販売方法をうまく連携させることで、短期的な集客効果長期的なブランド構築の両方を実現できます。

特に注目すべきは、台湾と韓国の観光市場です。
台湾市場は、訪日旅行への関心が非常に高く、旅行前にOTAを活用して詳細な情報を収集する傾向が強いのが特徴です。

韓国人旅行者は短期間での旅行を好むため、OTAを通じて「効率的なプラン」を探す傾向があります。
これらの市場における効果的なアプローチを実現するためには、OTAでの新規顧客獲得後、自社サイトでリピーター顧客として育成する戦略が有効です。

OTAでの予約後、自社サイト限定の割引コードや次回特典を提供することで、顧客を継続的に惹きつけることが可能です。

弊社について

株式会社KAFLIX CLOUD

株式会社KAFLIXCLOUD(カフリックスクラウド)といいます。レンタカー業界が抱える人手不足や、アナログ対応による業務過多といった悩み解決を目指すレンタカー予約管理システムを提供しています。
日本全国のレンタカー事業者の皆様と向き合いながら、現場の業務負担軽減に関するお悩みにこれからも耳を傾けつづけます。

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